そのころエディは、落っこちた穴の中でけっこうくつろいでいました。両手にドーナッツを持って、パクパク、むっしゃむしゃ。リュックの中のドーナッツをすっかりたいらげてしまいました。
「シナモンもいいけど、ドーナッツはやっぱりチョコがいちばんだな」
どんなときでもいちばん最初にあわてふためき、
いちばん最初にケロッと明るくなるエディ。
「それにしても、エボニーたちどうしたん
だろう。ちゃんと助けてくれるんだろうな」
エディは立ち上がって穴の上を見上げました。
「高いなあ。とても手が届かないや。ロープでもするするっと降ろしてくれたらなあ・・・」
と思ったとき、上のほうからするするっと降りて
くるものがあります。黄金に光る太いロープ。
やがて黄金のロープはエディの目の前に届いたか
と思うと、プルプルッと揺れました。まるで「こんにちは」と挨拶をするように。
エディはあっけにとられて見ていました。