でもエディはいつもの元気がありません。何に使うのか、肩にはロープの束をかついでいます。
エボニーは元気いっぱい、背中にリュックを背負って歩いています。リュックの名札ラベルには「キャプテン・エボニー」のサイン。
「リュックの中には何が入ってるんだい?」
「宇宙食よ」
「見せてよ。なんだ、クッキーじゃないか」
「おなかすくんだよ、宇宙旅行って」
「でもどうしてこんな夜中に出発するんだい?」
「発射台よ。いまならよく飛ぶんだよ」
「どういうこと?」
「きのう雨が降ったでしょ。
雨が降った後の夜は、竹がグングン伸びるの。
すごい力でね」
「ふーん」
「このあたりにするわ」
エボニーがひときわ太くて高いモーソー竹のところで足を止めました。