「ねえ、さっきから何をしてるんだい?」
もう一度、声がしました。制御不能のまま、クルクルでんぐりがえりを繰り返しをしながら、ふたりはゆっくりと声のしたほうを見上げました。
そこには、見慣れないコピーヌがプカリと浮かんでいました。胸にはラメの星形マークに蝶ネクタイ、背中には金色の羽。パタパタとはばたきながら、すました顔でふたりを見おろしています。
「ねえ、何してるの? 遊んでるの?」
「‥‥遊んでなんかいないわよ」
やっとのことでエボニーが答えました。
「でも、くるくる回って、大声あげて、楽しそうにしてたよ。ボクも仲間に入れてよ」
「そんなんじゃないんだ。困ってるんだよ」
エディはまだほっぺに涙をうかべたまま、そう訴えました。