カシミヤのヒミツ

カシミヤQ&A

  1. カシミヤとは何?
  2. カシミヤの主要生産国は?
  3. カシミヤの品質見分け方は?
  4. カシミヤの洗濯方法は?
  5. 「パシュミナ」と「カシミヤ」の違いは?
  6. 赤ちゃんに持たせても安心?

1カシミヤとは何?

「ウールの服を着せると蕁麻疹がでるけれど、カシミヤなら大丈夫なの」と、アトピーの子供を持つ友人が話していました。

母、デザイナーの森英恵はカシミヤという素材がとても好きで、カシミヤのニット、スカーフやコートを長年にわたり愛用していました。ウールとは比べものにならない軽さと肌ざわりのよさには驚かされました。

幼い私にもその特別な風合いの違いが分かり、今でもその感触を覚えています。

いまやカシミヤは、デラックスなファッションの代名詞ともいえます。 カシミヤとはいったい何の動物からとれるもので、なにゆえ風合いも値段も格別なのか、大変興味を持ったものです。

最高級のカシミヤ糸とは、1キロ2万円以上もします!

ウールの3分の1という軽さと15ミクロンほどという驚異的な毛の細さが、しっとりとした光沢とカドリーな温かさを醸し出します。

カシミヤとは、冬は寒くて乾燥し、夏は熱帯という温度差の激しい高度1000メートルの山奥に住む山羊の産毛が原料です。人工的に飼育ができないので、希少なのです。

クシですいて集めるのですが、一昔前までは、春先に山羊が体を木に擦り付けて残した産毛を農民が集めていたそうです。1頭からとれる産毛は70グラムほどで、セーター1枚を編むには4頭分が必要なのです。

夢があるというか、気が遠くなるほどで、手間のかかる作業です。知れば知るほど、特別な素材であることがわかりました。

中国の山水画のようにミステリアスでロマンティックなカシミヤ山羊の故郷を思い浮かべ、すっかりカシミヤという原料に惚れ込んでしまいました。

2カシミヤの主要生産国は?

カシミヤの原料はどこの国でとれるかご存知ですか?

良質なカシミヤ原料のほとんどが中国(内モンゴル)とモンゴルで生産されますが、若干イラン、アフガニスタンそしてニュージーランドでも採取されるそうです。

ウールには品質を管理する「ウールマーク」という生産国が中心となって設立された国際組織がありますが、カシミヤにはありません。そのために消費者に分かりやすく安定した品質情報を管理・提供することはなかなか困難です。行き届かないのが現状のようです。

3カシミヤの品質見分け方は?

カシミヤ製品は「原毛」の細さ、白さ、そして長さが品質の決めてとなります。

細ければ細いほどしなやかな光沢がでて、肌ざわりも柔らかくなります。白ければグレーの「原毛」と比べて漂白剤の必要がなく、痛みが少なくてすみ(産毛が溶けない)、染色も綺麗にできます。「毛」の長さが短いと、紡績中にほどけて糸が切れたり、抜け毛で毛玉になりやすくなります。カシミヤ糸の場合、最高級でおおよそ5センチ、粗悪もので3センチ以下です。

柔らかい産毛の中に堅くて黒い外側の毛が混ざっていないか、透かしてみて結び目が多く目立たないかもチェックポイントです。

堅くひねりをいれて紡績してつめて編みたてると毛玉は出来にくくなるのですが(抜け毛が少くなくなるので)、その分カシミヤらしい柔らかい風合いはなくなってしまいます。

ニッターの好みによりますが、スコットランドや英国ではしっかりした編みたてが好まれ、日本ではフワフワした柔らかさが優先されます。

《マイカシミヤ》の商品は柔らかさを生かすためにほどほどに甘く編みたてていますが、最高級の原毛を厳選して使用しておりますので毛玉は通常より出来にくい筈です(まったく出来ないわけではありませんよ)。

多少の毛玉は、市販されている「毛玉ひげそり」等で剃ると新品のように綺麗になります。

4カシミヤの洗濯方法は?

汚れたコピーヌは優しくお風呂に入れてあげてください。

カシミヤ・ニット製品は通常無難なドライクリーニングが推薦されていますが、私は手洗いをお勧めします。

ぬるま湯でベビーシャンプーを使って優しく手洗いし、バスタオルに包んで水分を吸い取った後、自然乾燥させてください。

最近の洗濯機ではニット商品もゆっくり優しく洗えるそうですが、ドライヤーには決して入れないでください。

布帛のカシミヤ・コートにはブラッシングが不可欠です。次の記事をご参照ください。

「カシミヤ・ウール風合い保つ・クリーニングよりブラッシング」『日本経済新聞』(2004年1月31日版)プラス1面

「丁寧なケアで一生もの、カシミヤは経済的です。」『クロワッサン」(2014年2/10号)

ぬいぐるみは中綿が型崩れを起こす恐れがありますが、優しく洗って自然乾燥してあげれば大丈夫です。

5「パシュミナ」と「カシミヤ」の違いは?

「パシュミナ」とはペルシャ語で「ウール」のことだそうです。チベットではカシミヤのことをパシミナとも呼ぶそうです。

パシミナとは、流通禁止のみならず所持していると没収されるシャトゥーシュか高品質なカシミヤだと信じている人も多いようですが、これは思い違いです。

結論を言うと、「パシミナ」と「カシミヤ」はまったくの同意語なのです。
色鮮やかなシルクとカシミヤの混紡糸で織られた、インドかチベット製の布帛スカーフのことを一般的に「パシミナ」と呼びます。

だれが最初に使い始めたかは不明ですが、これはアメリカで特に使用されるマーケティング語です。インドやチベットでは伝統的に色使いのセンスが抜群の職人が多くいますが、シルクは発色が綺麗な上にほどけ易いカシミヤをつなぐ役目も果たすのです。 お勧めの割合はカシミヤ70%シルク30%の混紡です。

6赤ちゃんに持たせても安心?

《マイカシミヤ》の商品は、赤ちゃんが口に入れる可能性を考慮し、食品衛生法に基づく安全検査をカシミヤ糸各色受けております。

なお、場合によって「対象年齢3歳以上」と表示しています。これは、ホルマリン試験を受けていないからです。試験所に問い合わせてみましたところ、ホルマリン試験は試料を破壊して試験を行うため商品をすべて試験することは不可能である上、空気感染することが分かりました。

《マイカシミヤ》の商品はボタンや金具等の赤ちゃんが口に入れて危険なものは一切使用しておりませんし、可能な限り清潔な環境にて生産・管理されておりますので、保護者の判断にて赤ちゃんに与えて頂いて問題ないと確信しております。なお、ホルマリンがご心配の方は一度水洗いをして頂けますようお願い致します。